わたなべ恵子 中央区議会議員
2023年04月18日

統一地方選挙が始まりました

~区民のみなさまへ~

3期12に年に渡り、私に皆様からのご信託を賜り、そして区議会で働く機会を頂戴しておりますことを、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

初当選以来、私は「いただいているお給料に見合う働き方をすること、そして、政治の場から区民に確かなお返しをしたい」という思いで仕事をさせていただいております。

そして、3期12年の中で、幾つか、お約束を果たすことができておりますことは、皆さまの声、そして行政がそれを必要と考えた…その結果だと考えております。

まずは、お約束したことのなかに、『都心でできるエネルギー施策について ZEBの導入』があります。

今、建物が存在しているだけで、エネルギーを創り出すことができる、ゼロ・エネルギー・ビルディングという工法があります。通称、ZEB(ゼブ)と呼ばれておりますが、中央区は、10年間の基本計画の中で、初めて、このZEBを導入することが決定いたしました。

背景には、区は、『ゼロ・カーボンシティ宣言』をし、2050年までにカーボンゼロを目指しているからだと思っています。

私がなぜ、ZEBを何度も、議会質問してきたのか?ということを、まずお伝えします。

それは「海の温暖化」が始まっているからです。私の家業は、水産仲卸です。

ちょうど、父の跡を継ぐため、築地市場に入ったのは、今から25年ほど前のこと。

すでにそのころから、温暖化は始まっており、鮭が生まれ故郷の川に遡上できない、北海道の海にアムール川からの肥沃な土が流氷で齎せれない・・・など、これまでにない海洋事情の変化が始まっておりました。

魚にとっての1度は、人間にとっての10度に匹敵すると、鮭専門店の社長に伺いました。

鮭は、海と川の温度差が2度あると、遡上できないのだそうです。人間に置き換えてみると、20℃の気温差は、確かに厳しい環境なのだと理解ができます。私たちは、クーラーをつけたり、コートを着たりできますが、魚はそれはできません。

つい先週、マグロ屋の社長と話しましたが、食べている餌(魚)自体が質が落ちているせいで、マグロの脂の乗りも変わってきていると伺いました。

海洋事情がこれほど変わってきている理由。それは、海が一番CO2を吸い込むからだそうです。

そのため、海が膨張し、温暖化していく・・・。スキューバダイビングのスポットとして誰もが憧れるモルディブもあと数年で海の潮位があがった結果、海に飲み込まれていくと懸念されていますように、世界各国で、海の変化が始まっています。

私が、まちづくりの視点でいつも考えているのは、「今年生まれた子どもたちは、2100年に何歳になるだろう?」という視点です。

2023年生まれの子どもたちは、2100年に77歳となります。

これだけ、海洋事情の温暖化が進む中で、彼らが生きる77歳の地球環境はどうなっているのだろう?

やがて、隅田川で江戸前の魚が捕れなくなり、「昔は、江戸前の魚でお寿司が食べられたんだよ・・・」と77歳になった彼らのお孫さんたちに、話をするような・・・そんな地球環境の変化を将来世代にもたらしてはならない。

私は、そう考えています。

もう一つ、理由があります。

それは、私は東日本大震災直後に初当選させていただいたから・・・です。

当時、選挙前でしたが、私は4月の最初の土日にボランティアバスに乗り込みました。

行き先は、石巻。漁港で日ごろお世話になっているところです。その惨状を目の当たりにしてきたあと、都心は、エネルギーを抑えた生活になりました。銀座のまちが薄暗かったことは今も記憶に新しいです。

このころから、都心でできるエネルギー施策は何だろう?と調べ始めたのです。

そこには、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギービルディング)というものがあることがわかりました。

また、ZEBは、災害時も電源を喪失しにくいということもわかりました。

少しずつ進む温暖化、そして将来世代に温暖化している地球環境を残さないようにという思い、災害時にも強いということがわかり、私はZEBの導入について、『都心でできるエネルギー施策』として議会で提案し、区の考え方をこれまで尋ねて参りました。

幸い、中央区はゼロ・カーボンシティ宣言を発令しました。

おそらく、時代のニーズもあったのだと思いますが、基本計画の中に、ZEBを導入し、公共建築物や、民間への指導でもZEBを推進していく、という方向性が定まりました。

三月の末には、既存建物のZEB化も決定しました。

浜町公園の中にある体育館。こちらを改築するにあたり、ZEB Ready(50%以上エネルギー消費量の削減を目指すもの)が可能であることがわかり、これから着手して参ります。

ひとつ、お約束が果たせたことを、今日は、ご報告したいと思います。

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